月信仰と月章　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊戻る

●月信仰について

　　　§テュアン神話

・地球の多くの民族がそうであるように、テュアンにも宇宙創造に関わる神話がある。ただ、テュアンの宇宙観が独特であるのは、「太陽」「太陽神」に重きが置かれず、あくまでも衛星―「２つの月」が主役である事だ。ここでは創造主は「２つの月」である。太陽さえも、「男月と女月の生み出した子供」とされるのだ。太古、テュアンの住民の大半が夜行性であった事と、近距離で常に重力的な影響を与え続けてきた、テュアンの月の存在の大きさを伺わせる。この創造神話は、後に発展する「月信仰」のベースとなっていった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→テュアン神話　【宇宙創造】　【月章神話】

　　　§月信仰

・月信仰は、テュアンの２つの月、男月タス・マヌと女月ウルス・マヌを中心とし、その影響と、２つの月の月齢と配置から運命を読み取ろうとする、独特の信仰である。この２つの月は見かけ上の大きさと軌道が違い、大きく、遠くにある方を女月、やや小さく、近くにある方を男月としている。（大きい方が男月ではない事に注意）古代、バクァ文明期のテュアンは女月信仰が主体だったが、近代に入り、男月信仰とその理論が確立してから、各地に月神殿や寺院などが建設され、月信仰は国家的な思想的支柱となった。いわば女月信仰は、地球で言えばマリア信仰、菩薩信仰に近く、それに比べて男月信仰はキリスト教や近代思想に近いと言える。これらは政府の神学部などで総括・管理されるが、テュアンの庶民にとってなじみ深いのはむしろ、これらの月の相を分かり易い８個のマークで表した、「月章」に対する月章信仰である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→月信仰　【基本概念】　【女月信仰】　【男月信仰】　他

　　　§月章

・地球の月のように、２つの月は月齢によって満ち欠けをし、また運行速度が違うため、地球とは違い様々な位置関係を取る。その代表的な状態、月齢の４つの状態、満月、半月、三日月、新月が、人の個人的な運命を左右し、月の配置の４つの状態、離れた形（離月）、接した形（接月）、半ば重なった形（融月）、完全に重なって二重になった形（二重月）が、社会的な運命と人の関係を左右すると考えられている。これらの複雑な月の状態を簡単に表すための記号が「月章」と呼ばれる８個のマークである。８個の月章は、テュアンのそれぞれの種族を守るとされる。また８個それぞれが象徴する複雑な意味があり、それらは加護の力を持つが、同時に使い方を誤ると、暗黒のマイナス面の力も引き出されるため、厳格な僧や神官の管理しない月章を乱用すると破滅にもつながりかねない。この世界の「月章」は強力で、神聖なものであり、テュアンの殆ど全ての文化の基礎にもなっている重大なものである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓下記参照

 ●月章

　　　§月章学�T　８個の意味と種族月章