テュアン教育制度　　　　　　　　＊戻る

　　　　【学制】

・これらは一応の目安であって、義務でもないし、その通りの年齢に入学せねばならない、という事はない。ムルは、早い時期にハンターとして狩猟団に所属し、移動生活に入るケースが大半なので、子供の時だけ契約村に預けられ、残りの知識はそれぞれの狩猟団の長が教える、というパターンが多い。タッツは、種族内での貧富と身分の格差が激しいため、修学期間もまちまちである。ヤフは、他の種族と別の生活様式を持っているので、大体の教育は種族内で行い、専門知識や高等教育のためにだけ学校を使うのが常である。レアは海運業などで定住しない事が多く、学校には気まぐれに居たり居なかったりする。バクァは種族内教育のみなので、この制度には全面不参加。そしてムアナは、恐るべき事に１２才まで、つまり小学校の期間内に飛び石で全てのレベルを渡り、教育課程を卒業してしまう。そしてすぐ政府に所属し、実務に就く。知的能力だけは異常に高いのである。

・テュアンの教育は、あくまで「生活と社会活動に現実に必要な知識を教える」のが目的である。いわゆる倫理教育の類は、種族によってルールが違うので行えないし、スポーツ等は生活で実践させられるので、特に学校では教えない。学校にあまり行かなくても、優れた職人なら大抵独学で様々な勉強をしているし、種族の職種もかなり固定されているので、いわゆる「学歴偏重」の類は少ない。同種族間でのステータス競争があるだけである。そして芸術関係は、それこそ個人芸の領域で、存在する物を総括する、という勉強はあっても、芸術それ自体はほとんど学校では教えない。ただ音楽関係だけは別で、音の響きが生物や月の働きに何らかの効力を持つ、という思想があるため、極めて限られた場所で学ぶ事が出来る。音楽を習っている、というのは、テュアンでは一級エリートの証拠である。

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