テュアン経済と宝石本位制　　　　　　＊戻る

　　【硬貨（ジップ）】

　⇔ユシア〔宝石〕

　　＊最低限度額が決まっている。通常６ノイジップ程度

　　【交換宝石の種別】

○テュアンでは貨幣にはそれ程の価値も、信頼性もない。まだまだ経済が近代化しきってない証拠でもあるが、その不安定さを埋める要素として、この世界では最も価値があるとされる「宝石」を元にした宝石本位制を採っている。ここでは宝石は身に付けるものではなく、持つもの、眺めるものである。そして一般庶民の大半は、本物の宝石などあまり見た事がない。（地球の一般家庭に、金の延べ棒があまりないのと同じだ）宝石を売買できるのは資格免許を持つ専業者だけで、他、資産家の一部や公的機関の者だけが取引に関わる。もちろん、こういう世界だから宝石の“偽造”は大変罪が重く、扱った額の数百倍の賠償金を迫られるか、終身禁固にされるため、あまり不埒な者は現れない。ともあれ、テュアンの経済は安定しており、地球資本主義社会のような暴騰や暴落はほとんどないと言っていい。ちなみに、滅多にない事だが、一般庶民の個人が、宝石をどこかで「拾った」場合はどうなるか？　…これは、「素晴らしい幸運」として、そのまま取得する事が許される。もっともテュアン史上、そんな出来事は数回有ったかないかであるが。

○上の表は、宝石交換所で正規に認められている石のリストである。高い順に並んでいるが、極めて高品質の物が出土すれば順位には変動もあり得る。扱いは個数でなく、重量で量られるが、１cm大より大きい物、カットなどを施された物には付加価値が付き、慣例として上級市場で扱う。基本的に石は、「カットも何もなく、磨いた」状態にまでしてから市場に出されるが、メレダイヤなどの細かい石や、研磨前の物は相手にされない。だが逆に、下級の市場や怪しげな交換所などにはそういう「屑石」や、既定にない石なども持ち込まれる。これらはごくまれに「大当たり」して評価されるが、大抵は一種の詐欺で、持ち株が暴落するような大損をつかまされるのが関の山である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊戻る